2012/09/13

テレサさんのLemko民族ピサンキ


9月21日(金)~23日(日)に六本木ヒルズで開催のポーランド祭。ピサンキは選りすぐりのポーランド各地のものを販売します。

なので今年春のピサンキ展の時に紹介できていなかった、ピサンキの話を。


今日は、ポーランド南部のTychy(ティヘ)というところに住む、テレサ・ドラパワさんのレムコ・ピサンキ。 このブログの読者で、<Lemkoレムコ>という名前を聞いたことがある方は、どれくらいいますか。私もポーランドなんかに来なければ、いや、ピサンキや東欧の民芸なんかに関わらなければきっと一生聞いたことのない単語じゃないかと思います。。。

左)スロバキアエリアのレムコ  右)ウクライナ・ポーランドエリアのレムコ

Lemko(wikiリンク)というのは、ポーランド・ウクライナ・スロバキアにまたがるカルパチア山脈に暮らしていた少数民族グループの名前。同じカルパチア山脈でも、フツル民族はウクライナ(東)よりに住まいをもち、レムコはスロバキア(西)よりに分布する民族のようです。今でこそ、国境が確立し、ウクライナやスロバキア、ポーランドという線引がなされていますが、古くはオーストリアやポーランドの領地であったりもした戦争や国境に左右された民族です。


ポーランドで一番有名なレムコは、映画にもなった画家のNikiforニキフォルでしょうか。彼はポーランド南部の山岳保養地クリニツァ・ズドロイというところ出身のレムコの子孫でした。(ちなみに、映画「ニキフォル」は日本でもリリースされていて、とても良い映画なのでオススメ。泣けます)

さて、やっと本題。そのレムコ民族のピサンキですが、Drop and Pullという方法で描かれ、ろうけつ染めで染められています。
スロバキアのレムコピサンキ


ドロップ・アンド・プルというのは、針状になったキストカの先端に蜜ロウをつけ、まさに蜜ロウを置いて(Drop)引っ張り(Pull)ながら模様をつけていく方法です。テレサさんに、実演してもらいました。


テレサさんのお道具箱。針状のものがキストカ


溶けたロウソクを針の先端につけ、タマゴの表面に置いていきながら模様をつけます 


エンボス状の色付き蝋を載せる場合は、ロウソクとクレヨンを混ぜながら絵付けをしていました


プルしているところ。緑色のクレヨンを溶かしたロウで葉っぱを描いています



レムコピサンキの模様。それぞれに意味があります。


テレサさんのところにおじゃましたのは、去年のクリスマスの頃。(後ろにクリスマスツリー)4月のイースターに向けてすでに沢山のタマゴを準備していました。

シンプルだけれど、洗練されたパターン


毎年、イースター前後に南部シロンスク県にあるグリヴィツェの美術館で開催されるイースターエッグコンクールに出品しているテレサさん。コンクールの受賞常連者です。各年の表彰状を見せてくれました。


このコンクールは私がいつも付き合っている民芸協会に登録しているような<民芸家>が参加するものではなく、県のアマチュアの人たちが参加しているコンクールなのですが、その技術の高いこと!

Leszek Jęczmyk

Klaudia Swoboda ダチョウのタマゴ

同じくポーランド祭にも出品予定のレシェクさん(上)やクラウディアさん(下)のエッチングエッグもコンクールの常連です。彼ら、一般的に趣味で作っているだけで販売なんかはしたことがないっていうので、驚きます!ピサンキの国の一般レベルの高さがわかりますね・・(シミジミ)

今日紹介したテレサさん、レシェクさん、クラウディアさんのピサンキはすべてポーランド祭で展示・販売していますので、ご覧になりに来てくださいね。日本で貴重なレムコピサンキなぞ売っているのは、きっとココだけ、この3日だけじゃないでしょうか;)


すべて一点物なので、お早めにどうぞ。



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2012/09/12

近況やポーランド祭@Roppongi Hills など


ポーランドは、最近は日もずいぶん短くなり、肌寒い秋めいた日が多くなって来ました。1ヶ月前までは、さかんに刈っていた芝生の上にも、黄色い落ち葉がハラハラと落ちてきています。

市場には、まだ高いけれどキノコも少しづつ並び始めました。この時期市場で売られるキノコは、日本の松茸同様、キノコ狩り家が森に入ってとってくる天然物のキノコばかりです。ポーランド語では、Prawdziwek(プラウジベック=本物のという意)とよばれるいわゆるポルチーニ茸は一番高級で(といっても1Kg1500円~2000円ちょっとくらいかな)香りも高く、この時期に大量に買い込んだり、自分で取りに行ったものを一年分乾燥させて楽しみます。


ポーランドは初秋を迎えています。


私はといえば、今年は実は妊婦生活を送っており、SLOWARTの活動も今はかなりのんびりとしています。あと、2ヶ月くらいで新しい家族が増える予定です。今年は、ヤノフの織物展の成功にはじまり、ポーランドの民芸家さんを招いての山梨での切り絵展、そのあとトルンで新しい住まいを一から作ったり、ポーランドでの妊娠生活など、、すべてマイペースでやっていますが、新しいことや新しい社会のことをを学ぶことが多い年です。

こういうふうにマイペースにやっていられるのも、周りの色んな方に助けてもらっているからだと思っています。

さて、なんだかとりとめのない投稿になりそうなのですが、、
ココで、本題お知らせを一つ。



9月21日(金)~23日(日)の週末にポーランド大使館主催で、
<2012年 ポーランド祭>
が六本木ヒルズで開催されます

六本木ヒルズサイトhttp://www.roppongihills.com/events/2012/09/oyn_polandfes2012.html
ポーランド大使館http://tokyo.trade.gov.pl/ja/kalendarium/detail/article,4526,Zhuan_2012.html

今年は、SLOWARTもお店を出さないかと、誘っていただきました。今までは、「切り絵」、「織物」「ピサンキ」などテーマごとの展示・販売だったのですが、今回はこちらでも今まで紹介してきたポーランドの民芸品をすべて揃えてお店を出します。


上記の「切り絵」「織物」「ピサンキ」に加えて、ポーランド各地の「刺繍」やコニャクフ村の「レース編み」、「フォークロア雑貨」なども用意しました。
アンティークのものや、一点物の手作り品ばかりですので、一点一点楽しんで見ていただけると思います。


他にも、ボレスワヴィエツの陶器のお店や、琥珀のお店、ポーランドのコスメのお店、食べ物屋さん、ショパンコンサートなどなど盛りだくさんの3日間になりそうです。お近くの方も、そうでない方も(!)、ぜひ六本木に遊びに来てくださいね。


そうそう、ポーランド祭では、ポーランド大使館や旅と空想の美術館さんの協力で、小さいですが「ポーランド切り絵の展覧会」も行います。6月まで山梨の切り絵の森美術館で展示していた、大作の切り絵数点を会場で展示しますので(観覧無料)、興味があったけど、山梨までは少し遠かった・・という方も観にいらしてくださいね!

ポーランド祭に出品するもののコト、今年の夏の民芸市のことなど、またブログを少しづつ更新します。



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2012/07/23

ポーランド民族衣装図鑑 3


6月の終わりの話になりますが、今年も行ってきました。カジミエッシュドルネのフォークフェスティバル!6月最終週の金土日に開かれるこのお祭りは、ポーランド全土、周辺国からフォークソング・ダンスグループが集まって3日間に渡りフォークソング・ダンスコンテストが開かれます。

それと同時に、カジミエッシュドルネの旧市街では民芸市も開かれ、右を見ても左を見ても民族衣装と民芸品に包まれるなんとも贅沢な3日間となります。

私も今回4度目になるカジミエシュドルネフェス。今年も仕入れ、取材込みで行ってまいりました。今までは、クラクフからの旅だったので、比較的近かったのですが、今年はポーランドの北西トルンからポーランドの南東カジミエッシュドルネまで、ポーランドを斜めに電車で横断。片道6時間以上の旅となりました。

我がSLOWART BLOGでは常に人気記事ランクの上位にある<ポーランド民族衣装>特集。昨年の<ポーランド民族衣装図鑑1>に続き、今年もカジミエッシュフェスからお送りします;)




トップの写真はSLOWARTBLOGヘビー読者ならお分かりですね。
もう何度も登場しているウォビッツのフォークダンスグループの皆さん。
パスキ(Paski=しましま)とよばれる虹色のスカートとバラ模様の刺繍がウォビッツの民族衣装の特徴です。
が、上の写真のおばさんは、黒ベストに、黒スカート。刺繍も、色が押さえ気味のサテン刺繍で、ブラウスもレースブラウスではありません。

同じウォビッツの民族衣装でも、お年を召した方や、未亡人などはこういった黒ベースの民族衣装を着たのだとか。

民族衣装は、子どもから大人まで同じ物を切るのだとばかり思っていたので、こういうちょっとした違いの発見もあり面白かったです。




Łukowa (ウコヴァ)というルベルスキ地方の小さな村出身のフォークグループ。ウクライナとの国境が近いここは、他の地域とは全く違う白地のブラウスとロングスカートに、足元まである長い頭巾が大変特徴的。

写真を取らせてもらった時は、舞台終了後で暑かったので頭巾取っちゃってたけど、、下↓の写真はステージ上でのパフォーマンス画像。



因みに、6月にポーランドとウクライナで開催されていたサッカーの欧州選手権でポーランド側の大会公式ソングを歌っていたヤジェンビナのグループもここの村のすぐそばで、同地域の民族衣装を着ていました。↓動画






こちらはラドムの民族衣装。
ウォビッツの民族衣装の縞模様に似ていますが、太さと色合いが違います。また、ベストもパープルでラドムの刺繍である、小さな花模様が施されたブラウスがとてもかわいらしい。

















こちらも何度かこのブログには登場しているクルピエ(緑の森)地方の民族衣装。カジドウォという町のグループ。
あれ、と思って去年の記事を見てみたら同じ女の子たちでした笑
毎年同じ写真とってる。

ここの民族衣装ものっぽの帽子と赤いベストが特徴的で見分けやすいです。
ちなみに帽子を被るのは若い女性だけ。






こちらは、ラドムのそばリキという村のおばさん。2個上のラドムの民族衣装と比べても全く違った趣の衣装です。

フワフワの帽子に、金糸の刺繍。

たった30-40kmほどしか離れていない地域でも、村単位・町単位で独自の伝統文化があることがわかります。










カジミエッシュドルネのお祭りでたくさんの民族衣装を見たければ初日がオススメ。初日はフォークソングコンテストを朝から晩まで開催しており、本当にたくさんの人たちに出会います。

民芸品を買い求めたければ、民芸市は土曜日・日曜日の開催で、日曜日はみなさんお昼くらいを過ぎると早々に帰り支度を始めてしまうので、土曜日がオススメです。




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