2010/06/01

NALEWKA(果実酒)をつくろう


Nalewka(ナレフカ)というのは、ポーランド語で果実やハーブなどを漬け込んだアルコールの総称です。日本でもホワイトリカーや焼酎に果実をつけて果実酒を作りますが、ポーランドでは、お国柄ウォッカやスピリタスで漬け込みます。特に一般的なのは、スピリタスで、これは蒸留に蒸留を重ねた、まじりっけなしのアルコール度数96%とという代物です。時として、このスピリタスを水で割って使用したり、そのまま使用したりする訳ですが、ポーランド人に言わせると混じりっけがない分、つけている果実やハーブの美味しさや香りを存分に引き出してくれる、というわけです。

アルコール度数96% SPIRYTUS


ポーランドの家庭では、毎年初夏から秋にかけて出荷される果物でNalewkaをつくり、長い冬にちびちびと楽しみます。

毎年8月にポズナンで開催される<ポーランド美食祭 Ogólnopolski Festiwal Dobrego Smaku>では、ポーランド全土の家庭から集められたNalewkaコンテストも催されます。


さて、私も今年のコンテストに向け(?)ナレフカ作りを開始しようと思います。そこで、手にしたのが、この本 Jan Rogala編集<NALEWKI ZDROWOTNE (健康の為のナレフカ)>です。


酒は百薬の長とはよく言ったもので、適量であれば、体によい102のレシピが紹介されています。漬け込むものをABC順で紹しているのですが、昔の植物図鑑のような挿絵が美しく、健康解説も面白い本です。その中からいくつか、ご紹介します。


ハチミツ赤ワインとスピリタスでつけむ<アロエ酒>。食後にスプーン1杯~3杯を紅茶にいれて毎食飲む。熱さましに効く。夏は、日焼けした後に飲むと内側からも体を覚ましてくれる。

ポーランドではおなじみのビートを使った、<ビート(赤ブ)酒>。食中に飲む。一日スプーン4杯まで。消化を助けます。


350gのにんにくを200mlのスピリタスでつける<にんにく酒>。体内脂肪分の分解、心臓の働きを助ける、血圧を下げる、関節の痛みを取ってくれたりと万能です。これは、朝昼晩の細かい飲み方が分量とともに11日分載っており、本格的に薬としても使われているようです。

おいしいナレフカもご紹介。ポーランドでフカといえば、やっぱり<チェリー酒です。6月の終わりから8月頃にかけて一斉に出回るチェリーは底値が5zl~4zl/KG(150円/Kg)にもなりますので、その時に大量購入して、お菓子を作ったり、お酒をつけたりします。
チェリー酒の気になる効能は、発熱時に飲むと熱さましになったり、肝臓や消火の働きを助けてくれるようです。熱っぽい風邪気味の際には、スプーンに2杯。






















その他にも、<クルミ酒>や<カボチャ酒>、<ローズマリー酒>や<バラ酒>など変わり種から美味しそうなものまで、色々なお酒が効能とともにのっています。ということで、私がこの本の102のレシピから何を作ったかは又次の機会にします。




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