<東欧イースターエッグの世界展>開催に向けお届けしている6つのタマゴの物語(
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本日は、ドイツに住むスラブ系少数民族・ソルブ人のイースターエッグを求めてポーランド国境の西へ向かいます。

ソルブ人というのは、ドイツのポーランド、チェコ国境地域に住む西スラブ系(ポーランド、チェコ、スロバキアなど)の少数民族。ドイツのゲルマン系民族とは違う歴史や文化をもち、ドイツ語ではなくソルブ語という独自の言語を持っています。言語や文化などは同じ西スラブ系の国々と共通する部分もとても多く、本日の話でもあるソルブ人のつくるイースターエッグもスラブ系民族の伝統を引き継いでいます。
←これは、ソルブ人が住む地域を表したドイツの地図。ここに現在は6万人のソルブ民族が暮らしています。

これは、道の名前が書いてある看板。ソルブ民族の住む地域にはこうしてドイツ語(上)とソルブ語(下)の2言語で表記がなされています。(なぜこの道かって?!・・SLOW ARTのオフィスが登録されているポーランドの道(Młyńska=水車小屋 通り)と同じ名前だったから・・これからもソルブ語とポーランド語が似ているっていうのがわかるでしょ;))

さて、各地のイースターエッグ集めをしていた去年10月。展覧会にはどうしてもソルブ人の美しいイースターエッグを出展したい・・それにドイツに住む少数民族なんてすごく面白い!と興味と好奇心の赴くままに、とくにこれといった仕入先のあてもないまま、クラクフから高速道路A4にのり(
ボレスワヴィエッツで陶器工場などを見学した後、)国境をこえSchleife/Slepo (ドイツ語でシュライフェ・ソルブ語でスレポ)というポーランド国境からわずか18kmのソルブ民族の村にやってきました。

度重なる戦争や王室の変化などで国境が西に東に、時には国がなくなってしまうという歴史を経てきたヨーロッパ。ソルブ民族たちも今はドイツ人としてドイツの領土に住んでいますが、国境から18kmの村は色々な国の歴史に翻弄されてきたのだろうと思わずにはいられません。
仕入先のあてがなくても、「まずは民族博物館へ。」がSLOW ART旅の鉄則。シュライフェは小さな村ですが、ソルブ博物館がちゃんとありました。

民族博物館には、もちろんありましたよ。ソルブのイースターエッグの数々。嬉しいことに作者名と出身地まで一緒に書いてありました。そこで、特に目に留まったいくつかのタマゴをピックアップして受付のおばさんに身振り手振りで「コノヒトノ ジュウショト レンラクサキ オシエテクダサイ!」とお願いします。イエローページを調べだすおばさん。。博物館の出展者ダイレクトリーとかないんですね・・
ほどなくして、私がお願いしたエッグアーティストの人の住所をゲット。ここまではとてもスムーズに来ています。

さて、これからが問題。果たしてアポ無しで訪ねていって、ドイツ語もソルブ語もわからぬ日本の娘を家にあげてくれ、タマゴを買わせてくれるのだろうか・・・だいたい、イースターの時期でもない10月に買えるだけのイースターエッグがあるのか。それにこんな平日の昼間に家に訪ねて言ったところで、家にいるの??!・・
不安が募ります。。
そして、アーティストのおばさんのうちのチャイムを押しました。
その後思いがけない展開へ!明日に続く・・・・

今回買い付けに行った、ソルブのタマゴはもちろん、<東欧イースターエッグの世界展>でご覧になれます。他の東欧の色使いとはまたすこし違った趣きのある、ソルブ民族のイースターエッグ。これもドイツのスラブ系少数民族という歴史や文化からかなぁとも思います。ぜひ実際に見にいらしてください!(販売もしてます)
<東欧イースターエッグの世界展>詳細:
SLOW ART web明日もソルブ民族の話とイースターエッグの写真満載でお届けします。
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