2011/10/04

フツルの窯元を訪ねる

 
イバンナさんの工房

今日はフツル民族の陶器の話の続き。 18世紀から続く伝統の陶器を今も作り続けている窯元のイバンナ・コザック・ディレタさんを訪ねました。フツルの陶器では、男性がろくろを回し成形作業をし、女性が絵付けをします。イバンナさんの家族も代々この家業を受け継いできました。

さてさて、フツルの陶器が出来るまでを見て行きましょう。

成形作業を見せてくれたのは、コシブの芸術学校に通うイバン君。イバンナさんの工房で修行中です。奥のタライに入っているのがカルパチアの粘土。足元では年季の入ったモーターが勢い良くろくろを回していました。

15分ほどで小さな水差しが出来上がりました。こうして一つ一つの陶器が型などを使わずに手作業で成形されています。

 次は絵付け。先ほどイバンくんが成型したものに白い土をかぶせ、その上からFlandruwania(掻き落とし)とよばれる方法でエッチングをしていきます。白土を掻き落とすことで、下の茶色い土がでてきます。


大きな壺に掻き落としをしている作業風景 (動画)


 絵付けをするイバンナさん

次はイッチン技法。スポイトの中にゆるく解いた茶色の土をいれ色をつけていきます。スポイトで描いた部分は盛り上がり、先程掻き落とした部分と合わせ凸凹の質感になります。

 その後しばし乾燥させ、960度の窯で8-10時間素焼き
その後、緑・黄の染料で絵付けをします


 釉薬をかけます。釉薬をかけることで表面がガラス質で覆われ光沢も出ます。この釉薬もイバンナさんのお手製。
その後さらに960度の窯で8時間-10時間本焼き

 そうして出来上がるのが、この陶器

成形から、絵付け、焼き、釉薬まで全て手作業・手作りでひとつひとつ丁寧に仕上げているのがわかります。一つとして同じものが存在しないわけです。描かれているモチーフも、代々受け継がれてきた伝統的なモチーフから、イバンナさんのオリジナル作品まで様々で実に面白い。 フツルの手仕事が感じられる陶器です。

 そうそう、ちなみにイバンナさんの旦那さんボグダンさんは、楢(なら)の木の家具を作る職人さん。「フツル・ピノキオを作ったんだ」といって見せてくれたのですが、ボグダンさんならぬ、ゼペットじいさん!ピノキオもフツルの民族衣装をしっかり着込んでおり、最高でしたw

イバンナさんの陶器は<ウクライナ・フツル民族の手仕事展>で展示・販売します。代々続くフツルの神聖な陶器、ぜひご覧にいらして下さい。


■チェドックザッカストア
 2011 10.27Thu-11.13Sun
東京都千代田区東神田1-2-11
アガタ竹澤ビル404
TEL 03(6240)9500
OPEN 12:00-19:00
CLOSE 期間中無休

Robin's Patch 
 2012 1.12Thu-1.31Tue
愛知県名古屋市千種区
稲舟通1-15-3
TEL 052(734)3185
OPEN 12:00-19:00
CLOSE 水曜日

Letenka
 2012 2.11Sat-2.29Wed
徳島県徳島市末広4-8-32
TEL 088(612)8800
OPEN 12:00-19:00(土日祝-18:30)
CLOSE 金曜日


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