2010/10/05

カジミエーシュ地区 ユダヤのラビリンス不死鳥のごとく


クラクフのバベル城の南には、クラクフ旧市街とは又すこし趣きの違った地区があります。ここ、カジミエーシュ地区は、14世紀にたてられ、一時期はヨーロッパ中のユダヤ人達が暮らしていた地区です。


当時ヨーロッパ各地で迫害を受けていたユダヤ人達ですが、その商人や銀行家、法律家としての才能に目をつけた、ポーランドの王カジミエーシュ3世が、クラクフの繁栄のため、街の外れの南の地区にユダヤ人の為の街を作ります。その後街は、いくつかの紆余曲折を経ますが、カジミエーシュ地区のユダヤ人人口は増え続けます。多くのシナゴグ(ユダヤ教の教会)やユダヤ人の為の学校、コミュニティセンターなどが建てられました。


しかし、1939年から始まったのナチスの占領時代に、全ての建物や文化遺産は破壊,没収され、人々も強制収容所へと送られました。街は廃墟となります。戦争が終わった後も、この悲しい歴史の街に帰ってくるユダヤ人たちはほとんどいませんでした。

カジミエーシュ地区は、近年まで、戦時中の傷跡が残る、クラクフの中でもさびれた、治安の悪い地域とされていましたが、共産主義の終焉とともに、この地区の再興が行われ、弾痕の残ったシナゴグは修復され、再びその役割を取り戻し、又はギャラリーとして生まれ変わりました。

Remuh Synagogue : カジミエーシュ地区の広場に面した、今でもユダヤ人の為の祈りの場として機能しているシナゴグ。ユダヤ人墓地が隣接している。

Old synagogue: ポーランドに現存するシナゴグの中では最も古いシナゴグ。戦時中破壊されたが、現在は修復され、博物館となっている。前回紹介したマルタさんの切り絵もここで見ることができる。

Izaak Synagogue:1644年 Izaak Jakubowiczによって建てられたシナゴグ

High Synagogue: 現在一階はユダヤ系の本を扱う書店、2階はギャラリーとなっている。ここの前を通ると中からユダヤ音楽が聞こえてくる。私もつられて、オーナーおすすめのCDを一枚購入。

Menachem Kipnis 1930-1939のユダヤ人の記録<Yidishland>という展覧会を開催中

次回は、クラクフでももっとも面白い地区といわれる、カジミエーシュの再生の話。



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2010/10/01

ユダヤの切り絵 Monika Krajewska, Marta Gołąb

<ポーランド切り絵の世界展>は、ご好評にお応えし10月から新たに、札幌、福岡、山梨を来年3月まで巡回することになりました。お近くの方は、ぜひポーランドの素朴で、繊細な切り紙アートをご覧になりにいらしてください!




本日は、ユダヤの切り絵をご紹介します。
先日、仕事でウォビッツに行ったところ、丁度ウォビッツの中央広場にある美術館で、ユダヤ切り絵の展覧会を開催していました。




ユダヤの切り絵は、1345年ラビのShem-Tov ben Yitzhak ben Ardutielが冬の日、写本を作成していたところ、ペンのインクが凍ってしまい、文字が書けなくなってしまったために、文字をハサミで切り抜いて、写本を作ったのが始まりだとも言われたいます。

そのため、ユダヤの切り絵は宗教的な色合いが大変濃く、ユダヤ教の聖典や、シンボルなどが題材に選ばれます。18世紀になると、一般民衆の間でも紙が流通するようになり、特に東欧のユダヤ人達の間で、切り絵が多く作られるようになりました。しかしながら、この時代の素晴らしい切り絵は、第二次大戦中のナチの攻撃にあい、多くが失われてしまいました。


展覧会では、今日ユダヤの切り絵アーティストとして、活躍するクラクフ在住、ポーランド人のMarta Gołąb (マルタ・ゴウォンブ)さんの作品を多く展示していました。宗教的な意味合いが濃い、ユダヤの切り絵ですが、彼女の切り絵は伝統とモダンが見事に融合しており、素晴らしいものばかりでした。

彼女の作品は、クラクフのユダヤ人地区にある、シナゴグの中にも飾ってあります。























こちらは同じユダヤ切り絵のMonika Krajewskaモニカクラエフスカさんの作品

次回は、今もっとも、クラクフで面白い地区。クラクフユダヤ人地区(カジミエーシュ地区)について、お伝えします。



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2010/09/28

山にキノコ狩りへ~その3~ (山の恵み)

前回のキノコ狩りの話の続き。序盤は、なかなかお目当てのキノコが見つけられず、苦戦を強いられましたが、終盤の追い上げで、素人にしてはまずまずの収穫となりました。さて、このキノコを冬の常備品にすべく、宿に帰って乾燥キノコにします。


帰り道、山の斜面を利用して、牛や羊を放牧をしている農家がありました。このうちの3人兄弟は、山の下の村の学校まで、毎日片道4kmの山道を徒歩で通っているそう。冬には、大雪が降るこの地域、子どもたちは大自然の中たくましく育っています。

さて、早速ドライキノコつくりへとりかかります。(といってもすこぶる簡単です・・)


1.キノコは洗うと香りがとんでしまうため、ナイフで泥やごみを落とします

2. 乾燥しやすいよう、薄くスライスします。
人が食べても美味しいキノコ、もちろん虫や幼虫たちも大好きです。中に虫が付いていることが良くあるので、その場合は、もったいないですが、捨てます。この作業で、とってきたキノコが半分から2/3になります・・


3. 乾燥機へ。
もちろん、網の上などで干してもいいのですが、フルーツや野菜を乾燥してくれるこのマシンを使います。外で干すと、乾燥するまで(お天気にも寄りますが)通常は5日~1週間程度かかりますが、これだとスライスであれば一晩で乾燥します。


4.完成。
翌朝。水分が完全に抜けきれば完成です。あんなに苦労して探したキノコ。かさが、1/10以下になってしまい、若干むなしさが残ります・・(笑)


干しシイタケでもそうですが、ドライキノコは、生のものに比べ香りやうまみが増します。
このキノコは、水で戻して使うと、とても美味しいスープやお肉やパスタのソースになります。自分で採ってきたキノコだから、味は、さらに格別です。山の恵みに感謝して、冬においしくいただきます。



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