2010/12/21

冬至の夜の赤い月 月光浴のススメ 


明日12月22日は一年の中で一番日が短い日冬至です。ここポーランドは、
日の出が7:44、日の入りが15:25
とあっという間に太陽が沈んでしまいます。ただ、この日を堺に日が徐々に徐々に長くなり、イースターを迎える頃には春がきているという折り返し地点でもありますよね。


さて、冬至を明日に控えた今日は、<一年でもっとも夜が長い満月の日>でもあり、<皆既月食の赤い月>が観察できる日でもあります。今日の皆既月食、月が地球の影に入ってすっぽりと暗くなり、その後太陽の屈折した光に照らされて月が赤く光るといいます。今年は、一年に3度月食を観察できる年でした。次に、一年に3度月食を観察できるのは、2094年だとか・・


11月の満月の夜、明かりのない田舎の道を走っていると、青い光に道が不思議なくらい照らされ、空を見上げると満月でした。月の光を大地が浴びて光っていたのです。 一年で一番長い夜と満月、皆既月食の赤い月が重なる今日は、まさに大地も人も月光浴の日です。

インド発祥のヨガは、元々は自然との一体感が得られる精神修行の一つです。「ハタ・ヨーガ」とも呼ばれるヨガは、「ハ」は月、「タ」は太陽を意味しています。ハタ・ヨーガで行われる行に、「月の礼拝」があります。これは、満月の4日前から、月の光の下で月に向かって礼拝するというものです。月の光を全身に浴びて呼吸する<月光浴>と<月の礼拝を>一緒に行えば、身も心も大変安らぎ、何ともいえない心地良さにつつまれるとか。

中原中也の月の詩をひとつ


月夜の晩に、ボタンが一つ
波打ち際に、落ちていた。

それを拾って、役立てようと
僕は思つたわけではないが
なぜだかそれを捨てるに忍びず
僕はそれを、袂に入れた。

月夜の晩に、ボタンが一つ
波打ち際に、落ちていた。

それを拾って、役立てようと
僕は思つたわけではないが
月に向かつてそれは抛れず
浪に向かつてそれは抛れず
僕はそれを、袂にいれた。

月夜の晩に、拾ったボタンは
指先に沁み、こころに沁みた。

月夜の晩に、拾ったボタンは
どうしてそれが、捨てられようか?

中原中也 「月夜の浜辺」


写真/林完次 「月の本 ~perfect guide to the MOON~」を読みながら、今夜はベランダで、月光浴。月の神秘なパワーを全身に浴びてみてはいかが。ポーランドの方々は月光浴の最中に凍ってしまわないよう、防寒の上どうぞ笑。




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