2010/07/08

伝統は国境を越えて、国境は伝統をこえて

Umi 韓国 東クラクフ地方衣装


本日は、NY在住のポーランド人カメラマン、Piotr Sikora(ピオトル・シッコラ)とPiotr Bondarczyk(ピオトル・ボンダルチック)による、一連の写真作品<Granice (国境)>をご紹介します。
ポーランド各地域の民俗衣装をまとって、ポーズをとるのは、インド、メキシコ、日本、韓国、アルジェリア、アメリカなど世界各国の若者達。

Carmen ドミニカ共和国 ルブリン地方衣装

Jonathan メキシコ カシューブ地方衣装

Maya アルジェリア ノヴィソンチ地方衣装

この作品は、西側諸国同様、国際色豊かになっていく、ポーランドの今を伝えようとしています。共産主義の時代、ポーランドには、一定の職業の人や東側の住民を除き、外国人は、住んでおらず、いわゆるポーランド人が住む国でした。しかし、今EUの一員として、発展を遂げるポーランドには、世界中から多くの、外国人が移り住んでくるようにもなりました。

Miu 日本 ウォビッツ地方衣装

Rana アメリカ クルピエ地方衣装


「外国人達は、ポーランドに、新たな息吹と可能性、異文化理解の機会を与えるだろう。」「様々な国や地域の人々は、発展に重要な、活性化を国や地域にもたらします。」と、世界中から様々な人種が集うNYに住むシッコラとボンダルチックは語ります。

Jevone ジャマイカ 山岳地方衣装

伝統は、そのアイデンティティを変化させながら、新たな伝統を生む。「国境」は、そんなことを考えさせられる、作品です。私も、ポーランドに暮らす外国人として、とても好きな作品です。




Piotr Sikora(左)
Piotr Bondarczyk(右)


Borders/Granice website:
http://www.piotrbond.com/borders/index.html


websiteでは、他の作品やインタビューも見れます。










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4 件のコメント:

  1. はじめまして。
    私もこの写真好きです。オケンチェ空港に着くと大パネルで飾られていました。
    ただコメントの
    “共産主義の時代、ポーランドには、一定の職業の人や東側の住民を除き、外国人は、住んでおらず、”
    がちょっと当時とは違うのでコメントさせていただきます。
    当時はビザなど手続きが面倒でしたが、留学生なども含め、住んでいる外国人は案外いました。
    昔から住んでいる日本人の芸術家の方もいらっしゃいます。
    逆に出稼ぎで外国で働いては帰ってくるポーランド人も多く、当時の共産国の中ではちょっと異質だったかもしれません。
    経済の成長とともに急速に廃れたポーランドの民芸が完全に消えてしまう前に、もう一度復活することを心から願っています。
    これからもブログ楽しみにしています。

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  2. れなさん
    コメントありがとうございます!
    内容に語弊があったかもしれません。ただ、当時と今では、物理的にも精神的にも、ポーランドは外国や外国人と近くなったと思います。
    この写真は、空港に飾ってあったんですね。色んな国の人が行き来する空港は、一番この作品に合ってるかもしれない!
    ポーランドの民芸の火が消えないよう、小さな村のおばあちゃんが作る民芸品のことまでも、このブログではできるだけ、伝えていこうと思っています。

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  3. 皆さん、それぞれ素敵ですね。私もポーランドの民族衣装着たくなりました。何処の国の民族衣装も素敵ですが、一度は袖に通したいと思います。

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  4. ビョーク様

    民族衣装を着た各国の若者たち素敵ですよね。ポーランドもどんどんグローバル化の波に晒されています。昔の古き良きポーランドの面影が残るのは、田舎や町の市場などのみになってきています。この作品は、ポーランドの文化を多くの国の人に享受してほしい、という願いと、ポーランドの文化がグローバル化の波に飲み込まれてなくなってしまわないでほしい、という願いが込められているのではないかと、私は解釈しました。

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