2015/10/31

ヤノフ村の二重織りのワークショップが始まりました!


ご好評いただいている、<ヤノフ村の織物展>@東京浅草チェドックでは、いよいよワークショップが始まりました。お店の一角に2重に経糸を張った本格的な織機が2台設置されています。



指導してくださる秋元先生はヤノフ村のテレサさんのところで直接村の織りを学びました。




ヤノフ村の織物には図案やこうしたインストラクションが存在せず、夏の講習会ではみなさんも模様のピックアップの方法にとても悩んだのですが(といってもこれが村の伝統的な教わり方。手から手へその家の柄や模様を伝えました)、今回のワークショップでは秋元先生が織り列とピックアップ表を作ってくださったので、とてもわかりやすく、この通りに織れば小さなコースターが織れてしまいます!





経糸(たていと)がおなじでも緯糸(よこいと)を変えることで、こんなに表情のちがう織物が出来上がります。



そして完成したコースター。みなさん2時間~2時間半で織りあげました。本当にすごい!今回のワークショップはご自宅に織機があるかたから織りは本当に初めてという方まで様々。ヤノフ村の織物がこうしてできるんだということがわかり、少しでも身近に感じていただけたなら幸いです。



2015年10月31日(土) 12:30/15:30 (満席)
2015年11月1日(日)  12:30/15:30 (満席)
2015年11月3日(火祝)12:30/15:30 (満席)
2015年11月8日(日)  12:30/15:30 (満席)
2015年10月30日(金) 12:30/15:30(満席)
2015年11月4日 (水) 12:30/15:30(満席)

あいにくすべてのワークショップはすでに満席をいただいていますが、お店の片隅でやっていますので、ヤノフ村の織物展にいらっしゃったみなさんはぜひのぞいてみてください。




















ヤノフ村の織物展

テーマ:マズーレ追憶の糸
2015.10.20(火)~11.8(日)

チェドックザッカストア浅草
東京都台東区駒形1-7-12
Tel   03-6231-6639
Open  12:0019:00
http://www.cedok.org

主催:SlowArt 藤田泉 
 在廊日:11月3(火祝)
ヤノフ村のことや織り手さんのことなど、お気軽にお尋ねください
お問合せ:info@slow-art.pl
ウェブ www.slow-art.pl




ヤノフ村の織物ツアーは2016年も開催予定です!

下記の予定で募集します(定員5名)

[期間] 201679日(土)-722日(金) (予定)
[場所] ポーランド・ヤノフ村・ワルシャワ・クラクフ
[講師] 年長の織手のテレサ・プリズモントさん
[内容] ○伝統的な羊毛の手つむぎや、
2重織りを学びます
       ○村の織り手さんたちや工芸家さんを訪問、農家でイチゴつみや料理体験をします
       ○ワルシャワで1泊、クラクフで3泊し観光します

[滞在先] ヤノフ村
9日間、ワルシャワ1日、クラクフ3
[通訳・補助] 
SLOWART藤田泉
[価格] 
18万円を予定(参加者数によって変更有)講習・宿泊・交通・村での食事代を含みます。 *航空券代を含みません
       *ワルシャワまで各自でお越しください。ホテル到着後藤田が合流します。

[募集] 20161月20日お申し込み受付開始 お問い合わせ:SLOWART藤田 info@slow-art.pl

2015/10/29

SLOWARTツアー ヤノフ村の二重織りに挑戦


浅草チェドックザッカストアで開催中の、ヤノフ村の織物展2015-2016はおかげさまでご好評をいただき、連日たくさんのお客様にお越しいただいています。

今週末からはヤノフ村の二重織りを学べるワークショップがはじまります。ワークショップはあいにく、すべての回で満席となっており、新規受け付けはできない状況なのですが、開店中のお店の一角でやっておりますので、お越しいただいたお客様は覗いてみてください。




その二重織りですが、今年の夏に開催したヤノフ村のツアーの際には、参加者のみなさんは、一人一台の織機をもち、村の二重織りを最年長の織り手であるテレサ・プリズモントさんから1から学びました。 織りたい色や、サイズ、模様などすべて織れる範囲で自由に自分で決めさせてもらいました。


みんなで、悩んで教えあっているところ

テレサさんが「理解するのだけでも最初の3日はかかる」と言っていた通り、4枚綜絖(足で4本の板を踏みながら、その都度綜絖を上下させて織る面を出していきます)の織機を操り、その都度模様の柄をピックアップし、糸を変えながら織っていく作業(書いていてもよくわからない!)には本当に四苦八苦でした。

ヤノフ村の二重織りについて少し説明します




まず二重織りという名前のとおり、経糸(たていと)に濃淡二色の色をはります。この写真では、上に白糸、下に赤糸が張られています。そして横糸にも濃淡2色の色を使います。経糸、横糸は違う色でもOKで、そうすることで、織りあがった時の色にとても深みが出ます。



先ほどの足もとにあったペダルを踏むと、綜絖が上下し、このように糸と糸の間に隙間ができます。このとき、下の糸を平たい棒で模様にしたい部分を選んでピックアップします。(底辺の糸というのがヤノフ村の織物のみそで、ここがスウェーデンやベラルーシの二重織りと違うところで、ヤノフ村の織物をさらに難しくしています)



こちらも棒で模様にしたい部分をピックアップしているところ。通す緯糸は何色か、今はどのペダルを踏んでいなければいけないのか、を常に考えながらやらなければいけません


棒を通して模様のピックがすんだら、緯糸を通します

さらに足のペダルを踏むかえて、緯糸を返します

そしてやっとトントンと打ち込むことができます。

この作業、ヤノフ村のベテランの織り手さんたちは頭の中に完璧にはいっている図案をもとにいとも簡単にやってみせますが、どれだけ複雑で大変なことなのか、私たちは理解するのに(テレサさんの言葉どおり)3日を要しました。

村の古い織機を借りて織っているので、力加減や度重なるやり直しなどで、糸が何度も切れてしまい、それを直すのに小一時間かかったり・・・なかなか作業は思うようにすすみません。



そのたびにテレサさんは、根気強く糸を直してくれ、「大丈夫ですよ」「焦らないで」と励ましてくれ、自分でできた時には「すごい!」「よくできたわね」と喜んでほめてくれました。

最後には通訳でいた私を介さずともみなさん完璧に織りを通して心が通じ合っていましたよ。それってとてもすごいこと。素敵な国際交流です。

テレサさんのかわいい孫のマルティンカも毎日私たちのいる工房に遊びに来ていました。



そうこうして一週間かけて織りあがった織物。フリンジの作り方もしっかり教えていただき、自分で仕上げを。

参加者のみなさんの作品一挙公開!






もちろん、最初はテレサさんに大部分を教えてもらいながらの織りですが、最後のほうはみなさん自分でどんどん織っていました。一週間でここまでできるようになるなんて、本当にすごい!

このツアーの企画を立てたのは、ヤノフ村の織物の技術を絶やしたくない、いろいろな人に知ってほしいと思ってのこと。参加者の一人であった秋元さん(もともとはスウェーデン織りの先生)が日本での企画展の際にワークショップをしてくれることになったり、沖縄の紅型作家の新垣さんは、紅型でヤノフ村の織りをテーマにした作品を作ってくれたり(これについては、また後程くわしく書きます)、参加者のみなさんは日本に帰国後も村で学んだ技術や感じたことを様々な形で表現してくれています。このツアーに申し込んでくださり、村に来てくれ本当に感謝です。





ヤノフ村の織物ツアーは2016年も開催予定です!

下記の予定で募集します(定員5名)

[期間] 201679日(土)-722日(金) (予定)
[場所] ポーランド・ヤノフ村・ワルシャワ・クラクフ
[講師] 年長の織手のテレサ・プリズモントさん
[内容] ○伝統的な羊毛の手つむぎや、
2重織りを学びます
       ○村の織り手さんたちや工芸家さんを訪問、農家でイチゴつみや料理体験をします
       ○ワルシャワで1泊、クラクフで3泊し観光します

[滞在先] ヤノフ村
9日間、ワルシャワ1日、クラクフ3
[通訳・補助]
SLOWART藤田泉
[価格] 
18万円を予定(参加者数によって変更有)講習・宿泊・交通・村での食事代を含みます。 *航空券代を含みません
       *ワルシャワまで各自でお越しください。ホテル到着後藤田が合流します。
[募集] 20161月20日お申し込み受付開始 お問い合わせ:SLOWART藤田 info@slow-art.pl







2015/10/21

<ヤノフ村の織物展2015-2016>が始まりました!


ヤノフ村の織物展が、昨日(10月20日)から東京・浅草チェドックザッカストアで始まりました。
今年は巡回展の一番あ初めということもあり、今まで以上の織物や小物がたくさん揃っていて、見ごたえ十分です。

初日に来てくださった方たちも長い時間をかけて織物を見て、迷っていました。




今年のテーマは、<マズーレの織り>。ポーランドの湖水地方、マズーレ地方に伝わっていた二十織りの織物は1900年代前半にはほぼなくなってしまいましたが、ヤノフ村の織り手さんたちがほそぼそと継承していました。そのマズーレに伝わる美しい幾何学模様やデザインをさらに掘り起こし、ヤノフ村の各織り手の技量や素晴らしいセンスも加わり今年は、今までとは違うデザインと色遣いの織物がたくさん生まれました。

もうヤノフ村の織物は持っているよ、という方にも十分楽しんでもらえる新たな魅力を感じていただけると思います。




昨年から人気のトートバッグや今年の新作のバッグ


コースターや


ポーチなどの小物も充実しています


先日ヤノフ村の織物について巻頭5ページに渡ってかかせていただいた、ておりやさんの手織り冊子<te>も店頭で販売しています。合わせてごらんください。


東京浅草でのヤノフ村の織物展は10月8日(日)までです。

チェドックザッカストア浅草

東京都台東区駒形1-7-12
Tel   03-6231-6639
Open  12:0019:00
http://www.cedok.org

主催:SlowArt 藤田泉 
 在廊日:1020()24()
ヤノフ村のことや織り手さんのことなど、お気軽にお尋ねください
お問合せ:info@slow-art.pl


ウェブ www.slow-art.pl


2015/10/06

ヤノフ村の織物展2015「マズーレ追憶の糸」 秋冬


ヤノフ村の織物展
テーマ:マズーレ追憶の糸


 2015.10.20(火)~11.8(日)
                 
ポーランド東北部の小さな村ヤノフには、18世紀から村の女性たちが代々受け継いできた伝統の織物があります。今も羊毛を洗い、糸車で糸を紡いで織る二重織りの織物は、途方も無い時間をかけてつくる手仕事の価値のつまった温もりのある織物です。

今年の展示は、「マズーレ追憶の糸」というテーマで開催します。千の湖といわれるポーランド東北部、湖水地方のマズーレ。ここにもかつてヤノフ村と同じように二重織りの伝統がありました。しかし時代とともに工房や織手がいなくなり、今はこの地で織りは受け継がれていません。今年はマズーレの伝統的な文様をヤノフ村の織り手さんと共に復刻、再現しました。固有の幾何学模様が特徴的なマズーレの文様とヤノフ村の伝統が合わさり、たくさんの素晴らしい織物が誕生しました。その作業はまさに、古きをたずねて新しきを知る。新しいヤノフ村の織物をどうぞご覧ください。

タペストリー、クッション、ブックカバー、バッグなどの新作に加え、今年はマズーレの平織りの敷物やショールなどもご紹介予定です。


チェドックザッカストア浅草

東京都台東区駒形1-7-12
Tel   03-6231-6639
Open  12:0019:00
http://www.cedok.org

主催:SlowArt 藤田泉 
 在廊日:1020()24()
ヤノフ村のことや織り手さんのことなど、お気軽にお尋ねください
お問合せ:info@slow-art.pl
ウェブ www.slow-art.pl




マズーレの織りで特徴的なのが、この幾何学模様と人や動物の組み合せです。ヤノフ村の図柄ともあわさり、新しい可能性を秘めた素晴らしい織物がたくさん生まれました。







また今回は、ヤノフ村の織物の二重織りのワークショップも開催します!


講師の秋元さんは、今年のヤノフ村の織物ツアーに参加してくださった、スウェーデン織りの先生。スウェーデンでもある二重織りはもともと専門で教えていらっしゃいましたが、ポーランドの二重織りはまた違う構造だそうで、その技術を学ぶためにヤノフ村のテレサさんのところで、村の織りを習得されました。

本来はとてもむずかしいポーランドの二重織りですが、1人一台の織機を用意してくれ、初心者でもわかりやすくポイントを抑えて教えて下さいます。

実は、このワークショップは、10月30日(土)、31日(日)の予定で、DMなどにお知らせを出していましたが、告知前から満席になってしまいました。その後追加したクラスもすぐに満席になってしまったため、急遽さらに日にちが追加されました。

2015年10月31日(土) 12:30/15:30 (満席)
2015年11月1日(日)  12:30/15:30 (満席)
2015年11月3日(火祝)12:30/15:30 (満席)
2015年11月8日(日)  12:30/15:30 (満席)

追加日程:
2015年10月30日(金) 12:30/15:30
2015年11月4日 (水) 12:30/15:30


ご予約受付は10月8日(木)21時より下記リンクより開始いたします。21時に受付ページをアップしますので、是非ご覧ください。