クラクフにも今シーズンの初雪が先週木曜日に降りました。これでも、例年に比べるとずいぶんと遅い降雪です。ただ木曜日に雪が降って以降は、ぐんと気温も下がり、日曜日の今日などは太陽が出てるにも関わらず、-4℃です。こうなってくるとなかなか家から出られなくなってくるものです。。
さて、家に引きこもっている今日この頃、知り合いのウクライナの民芸アーティストが、東ウクライナの<Петриківка/Petrykivka/ペトリキフカ>という小さな村が発祥のペトリキフカペインティングという、デコラティブアート(装飾画)について教えてくれました。これが、なんとも今年の夏に訪れたポーランドのザリピエ村の伝統模様にそっくりだったので驚きました。
ポーランドzalipie村の家
Petrykivkaの壁画
zalipieの壁画
ソビエト時代に発行された、この本にはペトリキフカの花柄に囲まれてレーニンの肖像が・・
Petrykivkaの壁画
zalipieの壁画
ザリピエは以前にも書いたとおり、ポーランド南部の小さな村です。この村のFelicja Curylowa/フォリチア・ツリウォーバ(1904-1974)という農家の女性が1900年代の初めころ自宅の壁にペインティングをしたのが、ザリピエの民俗画の始まりです。それに、先立つこと約100年余り、東ウクライナの土地にコサック人のPetryk(ペトリック)とその一行がたどり着き、ここに住み始めます。これが、ペトリキフカ村の始まりでした。ペトリキフカ村の農家の女性たちは、自宅の壁や道具にペイントをするようになります。ペトリキフカ村の農家に生まれたTetyana Pata /タチアナ・パタ(1884-1976)も幼い頃からこの装飾画を習得し、子育ての傍ら絵を売り、生活を支えます。彼女やその他の名もなき芸術家達のおかげで、小さな村のアートであったペトリキフカペイントは後世ウクライナ中で知られるようになります。
タチアナ・パタと彼女のペトリキフカペイント ウクライナの切手ペトリキフカペイントのモチーフは、ザリピエ村の絵と同じく、農村が発祥のフォークアートということもあり、日常生活にある花や鳥などです。ペトリキフカペイントにおける、赤、黄色、ダークブルー、緑というビビッドなカラーは、東欧文化の特徴でもあります。
場所は違えど、ほぼ時期を同じくして始まった、ポーランドザリピエとウクライナペトリキフカのフォークアートは、それが東欧の農民文化だということ、担い手が女性だということなどは同じです。農家の女性たちが始めた素朴で美しいフォークアートをウクライナにも見に行きたいなぁと思いました。
おまけ
場所は違えど、ほぼ時期を同じくして始まった、ポーランドザリピエとウクライナペトリキフカのフォークアートは、それが東欧の農民文化だということ、担い手が女性だということなどは同じです。農家の女性たちが始めた素朴で美しいフォークアートをウクライナにも見に行きたいなぁと思いました。
おまけ
ソビエト時代に発行された、この本にはペトリキフカの花柄に囲まれてレーニンの肖像が・・