今週末は、クリスマス。カトリック教国のポーランドでは、キリストの誕生を祝う一年で最も大切な祝日です。又、ポーランドのクリスマスは日本のお正月同様、家族で祝う行事です。
さて、クリスマスウィークに突入した今週は、昨年に引き続き、<ポーランドクリスマスの手引き>をお送りしたいと思います。(昨年の記事はコチラから)
今年のテーマはフォークロア・クリスマス。古き良きポーランドの田舎のクリスマスやクリスマスのフォークアートをお伝えします。
今 日は、Pająk(直訳:蜘蛛クモ)の話。Pająk(パヨンク)は、ポーランドの農村の家庭でみられた天井からつるす部屋のデコレーションです。上の写 真は切り絵で有名なウォビッツの農村の室内の様子。天井からさげられた色とりどりの花で飾られたくす玉シャンデリアのようなものがパヨンクです。
パヨンク(蜘蛛)という名前は、その姿からでしょう。ライ麦のわらを糸でつなぎあわせ、色紙で作った花や豆や雑穀などが装飾に使われました。
ク リスマスの飾りといえば今は、もみの木のクリスマスツリーが一般的ですが、パヨンクは、クリスマスツリーがまだポーランドに入ってくる前の19世紀ころま で農村の各家庭でクリスマスやイースターの祝日の飾りとしてつくられてきました。 まさに、ポーランドのクリスマスデコレーション。行事によって飾り付けも変えられ、イースターの際は花、クリスマスは星やボンブキが飾られました。
この装飾品はポーランド全土の農村で見ることが出来ました。こちらは、ペインティングアートで有名なザリピエ村の古民家の室内。ザリピエのペイントにある花のモチーフのような色とりどりの花が重なりあった豪華なパヨンクです。
豆や雑穀を糸に通して作ってあるパヨンク。パヨンクはクリスマスに向けてつくる飾りであると同時に、豊作や幸福を祈る飾りでもありました。
昨年ポズナンのStary Browarという大型ギャラリーでポーランド各地のパヨンクを集めた企画展がありました(Stary Browarの記事はコチラから)。以下StaryBrowarで展示されていたパヨンクの写真。(画像元)地方地方で、特徴がありとても面白いです。
この企画展は現代に忘れかけられている民芸品パヨンクの歴史や価値を示すと共に、ポーリッシュデザインとしてのパヨンクを現代のデザインに生かして欲しいという狙いがあったそうです。
確かにポーランド各地のパヨンクのデザインは華やかさ、繊細さ、又ちょっと他にはない奇抜さなどが見て取れます。 クリスマスにパヨンクを作って飾っていたポーランドの農家、現代のクリスマスツリーよりも華やかでで明るい気がします。
現代のクリスマスデコレーションはは完全にクリスマスツリーに取って代わられたパヨンク。残念なことに一般的には飾られておらず、今は民俗博物館や民芸市などで見るのみです。実用性を失ったとしても、その華やかで独特なデザインだけでも受け継がれて行って欲しい、と思います。
ちなみに、クリスマスツリーはクリスマスイブ24日直前に飾るのがポーランドの家庭では一般的。そうしてツリーは1月いっぱい飾り続けます。日本のようにお正月飾りがないので、ずっとそのままでいいんですね。
次回は、ポーランド切り絵で見るクリスマス☆彡
<ヤノフ村の織物展~ポーランドの小さな村から、ぬくもりを紡ぐ手仕事~>
■ Presse
2011.12.2(金)-12.15(木)
札幌市中央区南6条西23丁目5-3
Tel: 011-299-7550
札幌市中央区南6条西23丁目5-3
Tel: 011-299-7550
プレッセさんでの織物展は、大好評のうちに終了しました!
1月は東京、2月は京都で開催します。ぜひポーランドの古き良きフォークアートを見にいらしてください。
■チェドックザッカストア
2012.1.6(金)-1.22(日)
東京都千代田区東神田1-2-11
アガタ竹澤ビル404
Tel03-6240-9500
営業時間12:00-19:00
定休日期間中無休
2011.2.1(木)-2.14(火)
京都市左京区一乗寺払殿町10
Tel: 075-711-5919
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営業時間:10:00~22:00
定休日:無休
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