迎●春
新 年明けましておめでとうございます!今年は昨年よりも一人ひとりがより幸せを感じることのできる年になるといいなと思っています。SLOW ARTもかわらずポーランドから心温まる芸術品や民芸家さんの手仕事や素顔をお届けしたいと思っています。綿から糸を紡ぐように、一針一針刺繍を縫うよう に、かぎ針でレースを編んでいくように民芸品の精神で丁寧に、ゆっくりと、自分の足元をみて頑張りすぎず歩んでいきたいと思います。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
さて、新年はじめのSLOW ART企画として東京チェドックさんでは1月6日(金)から
<ヤノフ村の織物展~ポーランド・小さな村からぬくもりを紡ぐ手仕事~>
が始まります。私もこの企画のためにポーランドのいなかからはるばる東京に帰ってきました。このブログでも今日から何回かにわけ、ヤノフ村の織物の話をしていきたいと思っています。
本日はポーランド二重織り・織物の歴史
ヤノフの織物はポーランド東北部ポドラシェ県のヤノフ村で織られている二重織りの織物です。2重織りの織物は、12世紀のスカンジナビアを起源にしているといわれ、その後19世紀までにドイツ、イギリス、スペインなどにもひろまっていきました。
ポーランドでもマゾフシャ県を中心に二重織りの技術が広まります。ポーランドに現存する最も古い二重織りの織物は18世紀にマゾフシャ県の工房で織られた織物とされています。(現在はリトアニア・カウナスの美術館蔵)
ちなみに、二重織りとは、表裏2面に縦糸を張り、横糸を交替、浮沈させておる織り方で、表裏どちらの面も色違 いで楽しむことができるのが特徴です。2重織りはその複雑さから、織りの技術はもちろん、忍耐力や、織り手の想像力なども大変重要となる織物です。
スカンジナビアから広まった二重織りの織物、スウェーデンのフィン織りやポーランド国境に近いベラルーシの地方にある織物もヤノフの織物にとても似ています。地理的な近さもあり同様の織物が伝わっていったことがよく分かります。
スウェーデンのフィン織り
ヤノフの織物
さて、ポーランドでは18世紀にポドラシェ地方やマゾフシャ地方を中心に広がっていった二重織りの織物ですが、残念ながら19世紀に入ると機械織りの技術などの発展もあり多くの工房が衰退を余儀なくされます。
ヤ
ノフ村があるポドラシェ県の県都ビアウェストクの美術館には今はなきポドラシェ地方やマゾフシェ地方の織物が多く所蔵されています。美術館が発行するこの本(TKANINA
DWUOSNOWOWA author: Wojciech Kowalczyk 非売品)にも多くのコレクションが掲載されています。
1883 Łomża ANNA JARNUTOWSKA 1883年に織られたウォムジャの織物とウォムジャ地方の織物のパターン
(上)ポドラシェ地方1898年作者不明 (下)ポドラシェ地方の伝統的織物パターン
1979 Tumanek STANISŁAW SKŁADANOWSKI トゥマネックに代々工房をかまえていたスクワダノフスキ家の作品
1883-1890 Brańsk SZYMON NAMIETKIEWICZ ブランスクの織物とそのパターン
残念ながらここに掲載した織物は全て現在は継承者がおらず織られていません。素晴らしい織物の数々が安い機械織りの織物に負け、また多くの人の生活が農村部から都市部の生活に移行していくと共にかつては嫁入り道具としても織られていた農村部の織物の需要は無くなって行きました。
1983 Janów JADWIGA BABIENO Gospodarstowo ヤノフの織物<農家>
そんななか、小さな村ヤノフの織物がどうして今日まで織り続けられてきたのか。そこには、村の織り手達と一人の大学教授の努力がありました。
それは、また次の記事で
<ヤノフ村の織物展>
1月6日(金)から!
■チェドックザッカストア
2012.1.6(金)-1.22(日)
東京都千代田区東神田1-2-11
アガタ竹澤ビル404
Tel03-6240-9500
営業時間12:00-19:00
定休日期間中無休
■京都恵文社一乗寺店
2011.2.1(木)-2.14(火)
京都市左京区一乗寺払殿町10
Tel: 075-711-5919
京都市左京区一乗寺払殿町10
Tel: 075-711-5919
営業時間:10:00~22:00
定休日:無休
札幌・東京・京都巡回!
■ Presse 終了
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2011.12.2(金)-12.15(木)
札幌市中央区南6条西23丁目5-3
Tel: 011-299-7550
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