2012/04/30

初夏の散歩とレモネード

庭の林檎の木、花が咲きました

日本は、ゴールデンウィークの真っ最中ですね。ポーランドも週末から5月1日のメーデー、5月3日の憲法記念日とお休みが続くため、もちろん間もお休みを取る人が多く、5月の長期連休になっています。


夫はザコパネ(山岳リゾート)で学会、義母は別の山岳リゾートでお友達とヨガツアー、義父はマズーレ(湖水地方)で開かれるコンサートへと我が家は各々ばらばらに好きなことをしています。私は珍しくトルンに残りひとりお留守番。

連休に入ってからというもの連日ポーランド中25度を超える夏日が続いており、海に行った人も山に行った人も、森に行った人も、BBQをするひともみな楽しい連休になっています。

今住んでいる我が家はトルンの郊外にあり、森がすぐ裏にあるのですがカメラをもって散歩に行ってきました。


 こうして、小さな白い花が咲く木などみるとなんでも桜だと思いたくなってしまうのは、日本人だからですね・・今が満開、風に吹かれて花びらが散っていました。

 反対側はたんぽぽの絨毯

ポーランドは、どこからでもバスに15分乗れば森に行けるというほど林や森がすぐ身近にあります。ここは地元の人が犬の散歩にくるような静かなところですが、今の時期は鳥達が求愛の合唱を一斉にしていてとても賑やかな森でした。私が歩いている間、人には一人もあいませんでしたが、遠くのほうにシカが跳ねていくのが見えました。

 新芽が出てくる瞬間

かれこれ小一時間ほど歩き、一汗かいたところで家に戻って来てレモネードを作りました。



 日本から母が、辰巳浜子さんの<料理歳時記>という本を送ってくれたのですが、とても良い本です。春夏秋冬と季節ごとの食材を滋味深く丁寧にいただくお料理がたくさん載っています。お腹がすくと同時に、心が温まります。

残念ながら食材の半分以上は、ポーランドでは手に入らないものばかりなのですが、、本に載っていた手作りジュースの中から、今日のような熱い日にぴったりのレモネードを作りしました。

「レモンの表面の皮をすりおろし、汁を絞り、蜂蜜または甘露をいれてレモンジュースの素を作っておき、好みの濃さにして氷を割り入れます。」(料理歳時記より)

私はもったいないのでレモンの果肉も一緒に入れ、炭酸水で割って飲みました。甘みがすこし足りない場合はお砂糖を足して。こんな熱い日はもちろん、運動の後、お風呂上りなどすかっとして最高ですよー。

その他、トマト野菜ジュースの作り方なども書いてあるので、作ってみようと思います。


前回の予告から話がずれてしまいましたが、切り絵の話は次の回で:)

今京都恵文社さんのウェブサイトではピサンキ展のタマゴの一部を販売しています。
本日新たな商品も追加されました。よろしければ覗いてみてください。
 
ウェブショップへはこの画像をクリック

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2012/04/27

ポーランドの切り絵展 ~グラジナさん、アンナさんを迎えて~

かれこれ、オープニングから一ヶ月がたつ山梨の切り絵の森美術館で開催中の~歴史と文化に彩られた国~ポーランドの切り絵展。おかげ様で大変好評なようです。


私がポーランドに帰って来てから、ブログの更新を怠っていたせいで(・・)、1ヶ月も前の話になってしまいましたが、切り絵展のオープニングイベントに合わせて、ポーランドのウォビッツから切り絵作家のGrażyna Gładka (グラジナ・グワドカ)さんと、刺繍作家のAnna Staniszewska(アンナ・スタニシェフスカ)さんが来日しました。

今日はその時の様子をすこし。

ポーランドから日本までは直行便がないため約16時間の空の旅、その後成田から切り絵の森美術館がある山梨・身延に到着したのは、グラジナさんたちがウォビッツの家をでてからまる一日以上がたった4月21日でした。



 ヘトヘトかとおもいきや、初めての日本におばさんたちは何をするのにも大興奮。美術館が手配してくださったのは、温泉旅館だったのですが、その日から浴衣に着替え、初めての箸も指先が器用な民芸家さんたちだからか、器用に使いこなし白魚のお作りや、鮒寿司などを食べ 、温泉に入って布団で寝たのでした。 ポーランドとは180度違う日本の文化を初日から体験し、大いに楽しんでいました。

民族衣装を来て式典に出席 (左)アンナ・スタニシェフスカさん、(右)グラジナ・グワドカさん

次の日に行われた展覧会のオープニングイベントは、山梨県の知事、議員の方々はじめポーランド大使やポーランド政府観光局などの祝辞やあいさつもあり、晴れやかに行われました。
ポーランド政府観光局のブログ(コチラから)にもその時の様子が載っています。

今回の展覧会は~歴史と文化に彩られた国~ポーランドの切り絵展という名前からもわかるように、ポーランドの切り絵とともに、ポーランドという国の歴史や文化・産業・観光などの魅力を伝えられるよう、ポーランド大使館や観光局、ポーランド民謡研究会の皆様の協力の元、 詳しい展示がされています。また、別館では切り絵だけでなくSLOW ARTで今までご紹介してきた刺繍や、コニャクフのレースヤノフの織物ピサンキポーランド各地の民族衣装などなども展示されています。ポーランドの奥深い民俗文化の魅力が味わえます。


ポーランドという国がどこにあって、何語を話しているかわからない方がいらっしゃっても、とても興味深く面白い展示になっていると思います。実際に来ていただいたお客さんたちには、「ポーランドっていう国をあまり知らなかったけれど、行ってみたくなった」や「もっと知ってみたくなった」という声を多くいただきました。

初日とその次の日には切り絵と、刺繍のワークショップが行われました。当初の予定では、参加型のワークショップではなく、実演をお見せするというものだったのですが、会場に入りきれないほどの参加者の方たちは皆、自分で作ってみたい!ということだったので、急遽切り絵コーナーはポストカードを作り、刺繍はアンナさんと一緒にウォビッツの伝統的なサテンステッチをするワークショップに早変わりしました。


 実際にポーランドの民芸家さんに教わりながら自分で作品を作ってみるのは、一番の文化交流であり、文化体験ですね。みなさん黙々と手を動かしながらも、とても積極的に「<ありがとう>や<さよなら>はポーランド語でなんていうの?」や「ウォビッツってどういうところなの?」など質問が飛びかい、ワークショップの終了時には、ご自分で作られた作品を手にした日本の方々が「ジンクイエ(ポーランド語でありがとう)」といい、グラジナさん・アンナさんが「アリガトウ」という、単にものを作るというだけではない心の文化交流が生まれたワークショップになりました。

2日間のワークショップはNHKや地元のメディアなどにも取り上げられ、予想以上の大盛況となりました。


グラジナさん・アンナさんの日本でのワークショップの感想は、「すこし説明して、やってみせるだけですぐに覚えてしまう日本人の手の器用さに驚きました。日本の工芸品が細やかで美しいのもよくわかります。また、皆さんとても私たちの国に興味をもってくれ何よりもそれが一番嬉しかった。」とのことでした。

常に同行して、世話係をしていた私にとっては、日本の文化体験をするポーランド人とポーランドの文化に触れる日本人、また両者が相互に交流する場を美術館には設けていただき、とても嬉しい、SLOW ARTをやってきてよかったなぁと思えるグラジナさん、アンナさんの来日でした。

次は切り絵展に出展している、切り絵についてご紹介します。

ゴールデンウィークはぜひ山梨・切り絵の森美術館へ!

~歴史と文化に彩られた国~
ポーランドの切り絵展

アンナさんの刺繍人形:「アタシも会場にいるわよ」

合同会社 富士川・切り絵の森
〒409-2522
山梨県南巨摩郡身延町下山1597番地
TEL:0556-62-4111

会場 : 芝生ギャラリーと工芸館ギャラリー
開館時間
 : 9:30~17:30(最終入館は17:00)
休館日 : 水曜日(祝日の場合は翌日)
入館料 : 一般700円 小中学生300円
団体割引(20名以上)一般600円 小中学生250円 

会期: 2012年3月24日(土)~6月24日(日)








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2012/04/12

Z Janowa do Japonii ~ヤノフから日本へ~ポーランド新聞


 本日ヤノフ村から届いた織物の注文品と一緒にポーランドの地元新聞が入っていました。1ヶ月くらい前に、ヤノフのダヌータさんが、地元新聞が日本での展覧会について記事を書きたいみたいだからと電話をくれたのを思い出しました。

なんと嬉しいことに見開き、写真入り、名前いりv



 私の友人がチェドックさんで開催中にちょうど着物を来て遊びに来てくれた時の写真が使われていました。うんうん、日本ぽい。

記事には、「桜の咲く国・日本」ではじめてヤノフの織物展が開催されたこと。東京と京都の展示・販売の際には追加で何度もヤノフから日本に織物が送られたこと。私とヤノフの織手さんたちの出会いや、日本での反応などについて、結構詳しく書いてくれていました。

この伝統が途切れることなく、これからも発展していくことを願っています。


この展覧会に来て下さった皆様、会場を提供してくれ一緒になって展示を作って下さったプレッセさん、チェドックさん、恵文社さん、ありがとうございました。

記事にあるように、来年もヤノフの織物展を開催予定です(そろそろ注文作業を始動します)。今後共よろしくおねがいします。


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2012/04/09

イースターの食卓と赤い卵の奇跡


我が家の復活祭の朝食。ゆで卵のペーストや、卵サラダ、卵をふんだんに使ったイースターの日の焼き菓子バブカの他、朝から白ソーセージにハム加工肉各種と豪華な朝食が並びました。手前に見えているのは、白ソーセージと卵を入れて食べるライ麦の発酵スープジュレック(本当は朝からスープは食べないのですが、スープ好きな私だけ朝からスープ)。

 40日間の自粛期間(肉なしやパーティーなしとされていますが、、実際に多くの人は直前の金土のみ)があけ、肉・アルコール・祝宴が解禁になり、朝から盛大に復活祭を祝います。

ピサンキでもおなじみですが、タマゴは生命誕生のシンボルとして、イースターの日は卵料理が中心に食べられます。 

昨日教会で祝別をしてもらったタマゴを食べながら健康や幸福の祈りがまず捧げられ、朝食となります。


さて、今日の話の赤いタマゴ。

復活祭の日はこの赤い卵が食卓に並びます。いわゆるピサンキですが、食べるようのゆでたまご。義母が玉ねぎの皮で色付けして作りました。

ピサンキは、キリスト教が広まるはるか以前の太陽信仰の時代から作られていたとは、なんどかご紹介していますが、(詳しくはコチラからイースターエッグのフカイイハナシ

この赤い卵はキリスト教の奇跡にちなんだ、ピサンキがキリスト教の<イースターエッグ>として取り込まれた起源でもあるタマゴなのです

 マグダラのマリア

復活祭は、ゴルゴダの丘で十字架にかけられたイエスが復活を遂げ、主のもとに導かれたことを祝う祝祭日です。復活劇に際して、イエスに寄り添っていたマグダラのマリアのもとにも奇跡がおきます。


マグダラのマリアは復活を遂げたイエスの事を伝えるため、ローマ皇帝の元に赴きます。その際に、生命誕生・復活のシンボルとしてタマゴを持って行きました。イエスの復活を告げるマグダラのマリアに、皇帝は、「おまえの持っているその白いタマゴが、赤く変わることがないように、死んだものが生き返ることなどありえない。」いい放ちました。そのとたん、マグダラのマリアの手の中にあったタマゴがイエスの血の色の赤に染まったといいます。


赤い卵はそれ以来イエスの復活のシンボルとして扱われています。古代信仰からのピサンキの赤い色も、太陽神の色とされ喜びや生命誕生、精神的な目覚め、若さのシンボルとされてきました。その赤が、キリスト教のイースターエッグとして、同様にイエスの受難や愛、復活のシンボルとなったのには、やはり繋がりがあるとしか思えません。




現在京都恵文社さんで東欧芸術家たちのピサンキ展を好評開催中です。
赤い卵もたくさんあります;)お近くの方はぜひ遊びにいってみてください。


恵文社一乗寺店
(ミニフェア棚)
4.1Sun-4.15Sun
*最終日は18:00まで
京都市左京区一乗寺払殿町10
TEL 075-711-5919
OPEN 10:00-22:00
CLOSE 年中無休





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2012/04/07

よいイースターを!Wesołych Świąt!


ご無沙汰しております。3月中はずっと日本に滞在しており、山梨・東京・名古屋・京都のそれぞれの企画展を掛け持ちしていました。山梨のポーランドの切り絵展(切り絵の森美術館リンク

は、ポーランド・ウォビッツからグラジナさん(切り絵作家さん)、アンナさん(刺繍作家さん)を招いてのワークショップを行ったりと大忙し、また大成功でした。展覧会の紹介も含めこの事は必ず近いうちにお知らせします。

この間にもいろいろな方とお会いし、連絡を頂いたりするなかで多くの方にブログ楽しみにしていますとおっしゃっていただき、とても感動していたのに、忙しさにかまけてブログの更新が滞ってしまい申し訳ありません。
 

さてさて、ポーランドに帰って来て一週間。あっという間にイースターがやって来ました。例によって家族行事であるため夫の実家に来ています。ポーランドのイースターについての詳しいシリーズ記事は去年のもの下記をどうぞ。

イースターの日は

イースターに向けて~ポーランドのゴルゴダの丘で~

イースターに向けて~イースターマーケット~

イースターに向けて~パルマの願い~

 

 復活祭であるこのお祭りはイエスが復活をとげる日曜日の朝を盛大に祝います。逆にイエスが十字架にかけられた金曜日と今日土曜日はお肉もたべず、教会にかご(上写真)を持って行き祝別(聖水をかけてもらう)をしてもらい粛々とすごします。このかごの中身はピサンキ、日曜の朝食べる様のタマゴ・ソーセージ・パン・塩・こしょう・ケーキなどなど。

粛々と過ごすといっても今日は明日の盛大なごちそうのために朝から肉とケーキを焼きまくり(笑)、家庭の主婦は大忙しです。

イースターが終わると本格的に春が訪れます。

それでは、皆様よいイースターを!

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