2012/05/23

クルピエの切り絵 チェスワヴァさんを訪ねる

チェスワヴァ・マルヘフカさん

只今開催中の<ポーランドの切り絵展>に関連して、本日も前回の続きでクルピエ地方の切り絵のお話。クルピエ地方には現在7-8人ほど伝統的な切り絵を作っている民芸家さん達がいらっしゃいます。山梨の切り絵展では、クルピエ地方のCzesława Marchewka(チェスワヴァ・マルヘフカ)さんと、Genowefa Bączek(ゲノヴェファ・ボンチェック)さんにこの展示の為に作品を作って頂きました。

切り絵を求めて再度クルピエを訪ねたのは去年の6月。自転車旅行の途中でした。クルピエに入った途端、私の自転車がパンクしました。比較的町のそばにあるチェスワヴァさんのお宅を2kmほど自転車を押しながら訪ねて行きました・・それでも人の全く住んでいそうもないところを20kmくらい走ることもあるので、これは不幸中の幸い。


パンクした自転車をチェスワヴァさん宅のガレージをかりて夫が直している最中、チェスワヴァさんは、私の為だけに綺麗にアイロンのかかった民族衣装をタンスから出してきて着替えてくださいました。民族衣装を作れる人も少なくなりましたが、これも彼女の手作りの衣装。


チェスワヴァさんは、伯母さんとおばあさんから切り絵を習いました。彼女が小さかった頃は、家の壁や学校の壁に子供達や家族が作った切り絵がたくさん貼られていたそうです。今は、地元の学校や、民芸市、ポーランド各地の民俗博物館などでワークショップをひらいたり、お孫さんに教えたりしています。

Gwiozdy(星)とよばれる円形の切り絵の作り方を見せてくれました。

色紙を大きさに合わせ6等分から8等分に折ります

この切り絵は下書きを書きません。即興で切っていくので、一つとして同じ物ができません。
切っているのは、20cm以上もある大きな羊毛バサミですが、先端部分を持って、器用にサクサクと紙を切っていきます。 

輪郭を切り終えたら、紙を模様に合わせて折り変えていきます 

こうして、切る前からすでにチェスワヴァさんの頭の中にはすでに完成した作品があります 

 小さな作品がものの15分程度であっという間に出来上がりました

折りたたんだ紙を広げます


<星>とよばれている切り絵。一つとして同じ形がないところや、左右上下対称の美しさは雪の結晶のようにも見えます。クルピエ地方では、クリスマスなどの飾りとしてよく作られたそうです。


その他展示中のチェスワヴァさんの作品

聖母子像やヨハネ・パウロ2世(以前の法王)の切り絵はポーランド各地の教会や個人から時々注文が入るそうです。


素朴でかわいらしい聖母子像


生命の木 レルーヤ

次は、もう一人の作家さん、ゲノヴェファさんを訪ねます。彼女もまた同じクルピエ地方の切り絵作家ですが、家族代々続く切り絵のパターンを守って作り続けています。次回に続く



合同会社 富士川・切り絵の森
〒409-2522
山梨県南巨摩郡身延町下山1597番地
TEL:0556-62-4111
会場 : 芝生ギャラリーと工芸館ギャラリー
開館時間 
 : 9:30~17:30(最終入館は17:00)
休館日 : 水曜日(祝日の場合は翌日)
入館料 : 一般700円 小中学生300円
団体割引(20名以上)一般600円 小中学生250円  会期: 
2012年3月24日(土)~6月24日(日)

 コチラは、恵文社さんのウェブサイトで5月25日まで販売中の芸術家達のピサンキ展。とても好評で、3度目の追加商品が本日アップデートされました。今年は東京・京都のみの巡回だったので、見にいらっしゃれなかったという方は、覗いてみてくださいね。(写真をクリックするとサイトに飛びます)






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