昨日のブログでご紹介したポーランド南部のレシェク・イェンチメクさんのエッチングエッグの作品。今日、そのレシェクさんから今年のイースターマーケット用に新しく制作したエッグが送られてきました。
前回の展示では大人気で即日なくなってしまった、「大きなカブ」のシリーズもいくつか作ってくださいました。
レシェクさんを初めて訪ねたのは、2年前のクリスマスの時。実はレシェクさん、私の夫の実家のすぐそばの町に住んでいて、私たちが帰省するたびに、時々遊びに行かせてもらいました。
この地域は、ポーランドではシレジア地方といい、シレジアの人たちは、シレジア以外の地域をよそ者として意識しており、独特のシレジア訛り(シレジア語)を話します。このレシェクさんも生粋のシレジア人でイースターエッグのコンクールの他にも、この地域のシレジア語コンクールなるものにも出場し、賞をとっているほどの強者で、私にもシレジア語で話すものだから、彼が話す言葉はわたしにとってはところどころ、チンプンカンプンなことが多々ありました。。
さて、すこし脱線しましたが、、レシェクさんの作るイースターエッグの話。
レシェクさんがエッチングのエッグ(クロションキ)を作り始めたのは5才の頃、もう50年以上前のことです。彼のお父さんから学んだそうです。小さい頃から伝統的に、家庭の中にあったクロションキ。イースターが来るたびに家族で作りました。
レシェクさんの作品の中で人気のこのエッグは、レシェクさんが小学生の頃、教科書にでていた、ロシアの民謡「大きなカブ」の名場面。レシェクさん、このエッグを作る時は、幼いころを思い出すといいます。
私が、日本の教科書にも載っているんですよ。というと、驚いていたなぁ。今は、私の娘にも、ポーランド語と日本語で読み聞かせができる童話となりました。
小さなニワトリのタマゴにぐるりと彫られたレシェクさんの童話の世界、名作です。
これは、レシェクさんが細い針を木の棒にさしてみずから作ったエッチングのためのペンと、それを研ぐためのもの。繊細な線の一本一本はこの針の先から生み出されています。
ひとつのエッグを仕上げるのには5-6時間かかります。レシェクさんは、長時間の作業は、目によくないといい、3日掛けて作ります。
こちらの幾何学模様のエッグも新作。今年のコンクールで2位に入賞したものと同様のものも作ってもらいました。この精密で美しい線で描かれたエッグは宝石の玉のようです。
ちなみに、レシェクさんのエッグはすべてゆでたまごの殻に描かれています。そう、中味入りなんです。持ち運びの際に少し気を使うのですが、このゆでたまごエッグは時間が経つに連れ、中味がしぼんでいきだんだんコロコロと小さな玉がからの中でゆれるようになり、そのうち、石ころのようになってしまいます。この「イースターエッグを育てる」というような感覚、ちょっと楽しくなってきますよ。
今回作ってもらったレシェクさんのクロションキはすべて、17日からのカントリーマーケットさんの「ポーランドのイースターマーケット」で展示・販売予定です。
ぜひ手にとってこの贅沢なクロションキを余すこと無くご覧ください。
<ポーランドのイースターマーケット>
期間:4月17日(木)5月2日(金)■カントリーマーケット■
大分市中央町3-6-29
布屋ビル2F
Tel:050-3444-2545
営業時間:11:00-19:00
定休日:火曜日
http://countrymarket.jp/
主催:ツェラミカ(ポーランド陶器)SLOWART(ポーランド工芸品)
恵文社さんのウェブショップでは今月の12日までひきつづき、ヤノフ村の織物を販売しています。上のバーナーをクリック!
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