2010/06/13

花模様の村~ザリピエ~(その1)

気温が33度まであがったポーランド。昨日は、クラクフから100km、車で2時間ほどの小さな村Zalipie(ザリピエ)に行ってきました。この村は、ペインティングアートの村として、近年はポーランド国内のみならず、外国からも観光客が訪れる、ちょっとした観光地ともなっています。
200世帯ほどが暮らす、ヴィスワ川沿いの片田舎の小さな村zalipieには、壁にあざやかな花模様が描かれた民家が、田園風景と森に囲まれ、点在しています。これらはみな、村の女性達が自分の家に描いたものです。



ザリピエのペインティングアートの伝統は、1930年代にこの村出身のFelicja Curyłowa(フェリチア ツリウォーバ)が自宅のコテージに村伝統の花模様を描き、装飾したことから始まります。
19世紀まで、ポーランド田舎の農村の家庭には、煙突や排気システムがなく、家の中での料理や火起こしによって、壁や天井が煤けてしまっていました。19世紀の後半に煙突が各家庭にも取り付けられるようになると、煤で汚れることがなくなった、屋内や屋外の壁にペイントがされるようになりました。この農家の女性画家が始めた花模様のペイントは、徐々に村の女性達の間にも広がり、この小さな村の家々は花模様で彩られるようになりました。



フェリチア ツリウォーヴァ自画像








Felicja Curyłowa(フェリチア ツリウォーヴァ)の家は現在は、タルノフの民俗博物館に買い取られ、民俗博物館の分館して保存されています。鍵は向かいに住むお孫さんが管理しています。


ツリウォーヴァの家の中。カラフルな花模様に彩られている

これは、オーブンと台所スペース
窓際にはポーランド切り絵の元にもなった、紙を切り抜いた明りとりが

ザリピエの民俗衣装、ツリウォーヴァが着ていたもの




Zagroda Felicji Curyłowej w Zalipiu
ザリピエ フェリチアツリウォーヴァ 博物館
Zalipie 135 33-210 Oleszno
tel : +48 14 6411912


次回は、ザリピエ村にある花模様の民家の数々をご紹介します。




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