2011/09/10

モダン・フォークアートに想ふ


少 し前のことですが、以前ポーランドから飛行機に乗った際に座席に置いてあったフリーマガジンに、ポーランドの伝統民芸とモダン雑貨の特集が組まれていまし た。伝統的なデザインを現代のインテリアや雑貨・ファッションに応用した現代アーティスト達の話です。(特集表紙は、切り絵のデザインがモチーフになった 上海万博のポーランド館)


 SLOW ARTが<ポーランド切り絵の世界展>の時に展示・販売していたGaul-Zych Decoの切り絵モチーフクッションやGoshicoのバッグ、つい先日紹介したばかりのコニャクフのレースとレース編み下着などなどの紹介が載っています。

Goshicoが紹介されている部分では、ポーランドと日本で大躍進と書いてあります・・(上写真・赤線部分)。日本で扱っているのはSLOW ARTだけなのでこんな形で紹介されているのは嬉しかったのですが、大躍進は言い過ぎ・・
 




































その他にも、ウォビッツの民族衣装(左)からインスパイアされた、Joanna Klimas (ヨアンナ・クリマス)のファッションラインも紹介されています。

この特集の中で面白かったのは、「共産主義時代からポーランド民芸のを保護・販売してきたCepeliaの市場独占構造が崩れたことで、若手のデザイナーがポーランドフォークアートのデザインに注目しだし、自由な発想でものづくりが出来るようになった。」という部分でした。

以前の記事に も書きましたが、ポーランド各地の民芸家さんたちは共産主義時代、Cepeliaに自分の作った民芸や工芸品を卸すことで、生活やビジネスが成り立ってい ました。それが、共産主義の崩壊と共にCepeliaの力はなくなり、今Cepeliaはポーランド全国に展開する土産屋のひとつに過ぎません。その為、 土地の民芸家さんたちは「あの頃」と「今」を比べて、民芸が売れなくなったという人がほとんどです。次の世代の担い手が少なくなっているのもその為です。


一方で記事にあるように、Cepeliaのモノポリーがなくなったことでフォークアートに<インスパイア>されたアーティスト達の活動は目覚しいものがあります。

実際のフォークアートそのものが衰退している今、インスパイア系雑貨やファッションに興味をいだいたポーランドの若い世代の購買層が、そこから又もう一度伝統的なフォークアートを見直し自分の国の伝統芸術の保護に興味を持って欲しいと思う、日本人の私なのでした。。





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2 件のコメント:

  1. 一番下の陶器のお人形かわいいですね。
    ベルみたいな形といい、民族衣装といい穏やかな気持ちになります。

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  2. 匿名様

    この陶器のお人形かわいいですよね。確か去年の<ポーランドのお土産コンクール>というコンクールで入賞した作品だったと思います。スカートのところにフォークとナイフのマークがあるので、ゴハンができたときに鳴らすベルなのでしょうかw。レストランでウェイターを呼ぶベルなのでしょうか。。

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