2010/06/21

ポーランド切り絵の世界~切り絵はこうして始まった~


<ポーランド切り絵の世界展>は現在、日本全国を巡回展示中です。プチマルシェ名古屋店さん、京都恵文社さんを経て、現在はプチマルシェ長野伊那店さんで、開催中です。長野での展示は残りわずか2日となってしまいました。お近くの方で、まだ見ていない!という方は、ぜひお越しください!

さて、来週6/29(火)からは東京で開催されます。

6/29~7/10 東京 
ČEDOK TOKYOSTORE
東京都千代田区東神田1-2-11 アガタ・竹澤ビル404
T:03-6240-9500 営業時間:13:00~19:00 定休日
:日・月
http://www.cedok.org/


それに先立ち、このブログでも日本では、まだあまり知られていない、ポーランド切り絵の魅力を、東京での開催までの間、少しずつお伝えします。

本日は、<Wycinanki(ヴィチナンキ)-切り絵はこうして始まった>です。

ポーランドの切り絵(Wycinanki-ヴィチナンキ)の歴史は18世 紀にさかのぼります。農家では、当時窓にカーテンの代わりとして、防寒効果にも優れた羊の皮を使用していました。その羊の皮を切り取って明りとりにしたのが、ポーランド切り絵の始まりではないかといわれています。今もその証拠に、細かく、繊細なモチーフの切り絵は全て、直径15cm-20cmほどの大きな、羊毛バサミで切り取られているんですよ。


その後、羊の皮ではなく、紙を切り抜いて、窓の装飾とするようになります。以前ご紹介した、ザリピエの古民家にも飾ってありました。これです。

又、19世紀前半になり、色紙が庶民の間にも出回るようになると、材料が容易に手に入り、安価にカラフルな切り絵を作ることが出来るようになります。ポーランドの切り絵は、ワルシャワ近郊の農家の女性たちの間 で、部屋の飾りつけとしてさかんに作られるようになりました。切り絵は、冬の時期、家庭内で楽しめる、娯楽としても広がりました。


1929年に撮影された、のウォビッツの民家


特に、前回の聖体節のお祭りの際にもご紹介した、ワルシャワから南へ80kmほどの村Łowicz(ウォビッツ)の切り絵は、その繊細さと、ポーランド独特のカラフルな色使いで、最も有名です。

Elżbieta Żaczek(エリジュビエタ ジャチェック)さんの1961年の作品。メッセージは
「ハンサムでも、そうでなくても、私は男なんか好きにならない」
という意味深なもの(笑)。当時の女性の心情でしょうか。


ポーランド中北部、クルピエ地方の女性達。代々女性達の間で切り絵は伝えられました

ポーランドの切り絵は、村の女性たちの間で親から子へ、又その子どもへと、ゆっくりした時間の中で伝えられてきた伝統文化です。



<ポーランド切り絵の世界展>で展示販売中のカード。プリントではなく、オリジナルの切り絵です
イースターのモチーフのカード


特に、前回の聖体節のお祭りの際にもご紹介した、ワルシャワから南へ80kmほどの村Łowicz(ウォビッツ)の切り絵は、その繊細さと、ポーランド独特のカラフルな色使いで、最も有名です。次回の記事では、展覧会でも展示されている、ポーランド切り絵の里、ウォビッツと、ウォビッツの切り絵について、ご紹介します。

今まで、日本ではあまり紹介されることがなかった、素晴らしい切り絵の数々をぜひ、<ポーランド切り絵の世界展>にて、実際にご覧ください。





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