前回の予告からずいぶん間があいてしまいました。<東欧イースターエッグの世界展>に関連したタマゴのお話。6つのタマゴの物語のつづきを始めましょう。
今日は、ルーマニア・ブコビナ地方のこの素晴らしい職人技のタマゴ。
ピサンキ(スラブ地方のイースターエッグ)をつくる伝統は、ヨーロッパの中でも古代からタマゴに装飾する歴史をもつスラブ地域独特のものだとこのブログでもご紹介してきました。今回ご紹介するのは、ルーマニア・ブコビナ地方のタマゴ。ルーマニアはラテン系民族ですが、ウクライナと歴史を共有してきた北部ブコビナ地方には、ウクライナからの流れもあり素晴らしいイースターエッグの伝統が根づいています。
ウクライナ(黄)、ルーマニア(ピンク)、ブコビナ地方(緑)
ルーマニアのイースターエッグの特徴であるカラフルなエンボス細工
今回<東欧イースターエッグの世界展>にて展示中のブコビナ地方のイースターエッグを作ってくれたのは、Ioan Ziniciさん。企画展では現在東欧各地22種類のタマゴを展示していますが、この中で唯一男性のピサンキアーティストです!ジニッチさん一家は4世代続くブコビナ地方のイースターエッグアーティスト。奥さんのアニータさんも一緒に家族と地域の伝統を守り続けているアーティストの一人です。
ジニッチさんの手仕事はまさに職人技とよぶにふさわしい完成度。ウクライナのろうけつ染めのエッグに似ているブコビナ地方のろうけつ染めエッグは、このデザインのルーツがまさにウクライナから来ていることを物語っています。
一方で、この地方独特の刺繍の型紙を模したような、こんなデザインもあります。刺繍も盛んなこの地方の風土からうまれたオリジナリティあふれる素晴らしいデザインです。この1mm以下の細い線と細密な模様を御覧ください・・脱帽ものです。
一方で、この地方独特の刺繍の型紙を模したような、こんなデザインもあります。刺繍も盛んなこの地方の風土からうまれたオリジナリティあふれる素晴らしいデザインです。この1mm以下の細い線と細密な模様を御覧ください・・脱帽ものです。
ジニッチさんが使う、一般サイズよりずっと細いペン先をもつキストカ
4世代に渡ってルーマニア・ブコビナ地方の伝統を守り続けてきた職人、ジニッチさんのタマゴをぜひ実際にみにいらしてください。小さなタマゴに描かれた繊細な線の力強く美しいタマゴです。
<東欧イースターエッグの世界展>詳細:SLOW ART web
~現在東京チェドックで開催中!(3/21マデ)~
先日お知らせした、ろうけつ染めエッグのワークショップ追加日(3/19土)も前後半合わせ残り3名様のみとなりました!気になるという方、参加ご希望の方は、上記チェドックさんのリンクに詳細がありますので、お早めにお問い合わせください!
さてさて、東欧各地のそれぞれの職人さんたちの思いをつむいできた<6つのタマゴの物語>次回(最終回)は、ポーランド切り絵の里へ。
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