3月4日に東京から始まった<東欧イースターエッグの世界展>。300点近いイースターエッグがお店には展示され連日多くのお客様にお越しいただいていました。
3月11日、マグニチュード9の大地震が東北を襲った際、東京も震度5強の強い揺れに襲われました。チェドックのオーナーご夫妻は当時お店にはいらっしゃいませんでしたが、地震直後の混乱期にもかかわらずすぐにお店に向かってくださり、残りの商品が余震などで破損しないよう対応し、ポーランドの私に現状を報告してくれました。
皆が今まで経験したことがないような揺れだったという中、幸い展示台から転げ落ち、割れてしまったのは14個のみでした。(落ちても割れなかった強者もいたようです。イースターエッグが強いのは作った人の思いが込められているからかなぁなんて思いました。。)
ポーランドでも地震直後は連日のようにトップニュースで日本の状況が伝えられ、各地ではすぐにチャリティー活動が始まりました。私の知り合いのポーランド人オーナーの日本料理店でもチャリティーイベントを開催してくれることになりました。私もそのチャリティイベントで販売する鶴を友人と一緒に折りました。
糸で吊るした小さな鶴のトップには日本語とポーランド語で<愛><和><絆><桜><祈><希><心>などの言葉を書き込みました。
鶴を折りながら、日本のことを思い、割れたイースターエッグのことを思い出しました。これを会場で展示できないだろうか。イースターエッグはもともと復活や希望、勇気や繁栄などの願いが書きこまれたもの(詳しくはコチラ)。地震で傷を負った<祈りのタマゴ>として展示、チャリティ販売したいと思いました。主催者の承諾も得、日本の友人が割れたタマゴを再びポーランドに送り返してくれました。
届いたタマゴは直径5mmほどに砕け散っているものもありました。破損した一片一片の殻をボンドで貼り合わせる修復作業は私の祈りの時間でもありました。民芸家さんたちが製作時に書き込んだ祈りのメッセージに加え、このタマゴ達には日本の復興のメッセージも託しました。
クラクフの日本料理店<Kura蔵>で4月15日に行われたチャリティイベントには、たくさんのポーランドの方がお越しくださり、クラクフ在住のピアニスト、クロタキヒロシさんのリサイタルが行われ、鶴やイースターエッグも展示販売されました。地震のないポーランドでは、イースターエッグの傷はよりリアルな地震の恐ろしさを想像させるものとして捉えてくれていたようでした。
あれから一ヶ月以上がたちポーランドでは日本のニュースは少なくなってきました。しかし、このタマゴや鶴を買ってくれた人は、遠い地からもきっと私たちと痛みを共有してくれ、いつまでも地震のコト、地震で命を落とされた方々やつらい思いをされている方々のことを忘れないでいてくれることでしょう。
この場をかりて、東日本大震災によりお亡くなりになられた皆様に哀悼の意を捧げ、被災された皆様にここころからお見舞いを申し上げます。被災地の一日も早い復旧をお祈り申し上げます。
この<祈りのタマゴ>はまだ少し残っています。もし気になるという方は、募金方法や発送方法などを書いてご返信いたします。下記メールアドレスまでご連絡いただけますでしょうか。国外発送も出来る限りしたいと思っています。
連絡先:info@slow-art.pl
又お知らせになりますが、本日から恵文社一乗寺店の期間限定ウェブショップにて<東欧イースターエッグの世界展>に展示されていたイースターエッグをいくつか購入することができます。この売上も一部をSLOWARTとして日本赤十字に募金させていただこうと思っています。
恵文社一乗寺店ウェブサイト:http://www.keibunsha-books.com/shopbrand/144/O/
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